高村祐〜近鉄バファローズ名選手11〜
91年ドラフトは駒大の若田部が目玉とされていた。
近鉄の狙いは即戦力先発投手であったので、当然若田部狙いに目が行くかと思われたが、近鉄は競合というリスクを避け、法政大の剛腕、高村を指名する。
高校時代にセンバツ準優勝という実績もあり素材的には若田部に匹敵する評価を受けていた高村だが、もともと故障持ちで各球団の評価は決して高くはなかった。
しかし、近鉄は高村の底知れぬ素材を高く評価し、単独指名に踏み切ったのである。
高村の入団当時、近鉄は野茂英雄、小野和義、山崎慎太郎、佐々木修、高柳出巳と先発投手は充実していた。
いくらドラフト1位投手とはいえ、この枠に入っていくのは至難の技かと思われたが、オープン戦で着実に結果を残し、開幕ローテーションの枠に入る。
プロ初勝利までには約1ヶ月を要す「難産」であったが、1勝すると途端に調子を上げ、いつのまにか野茂に次ぐ先発の軸となっていった。この年13勝をマーク。
前半調子が上がらなかった若田部が後半追い上げたが、近鉄が優勝争いをしていた中での13勝という事もあり、高村の評価が高く見事新人王に輝く。
しかし、高村は2年目にどっぷりと「2年目のジンクス」にはまってしまう。2年目はわずか5勝。その後も野茂がチームを去った後は毎年のように「エース候補」に挙げられるが、先発ローテ投手としては及第点の成績ながらも1年目の成績や時折ツボにはまった時に見せる快心の投球から首脳陣やファンの期待は大きく、それだけに物足りなさを感じるシーズンが続いた。怪我も多く年間を通じて活躍が出来ない事が多いのも勝ち星を思うように挙げられない原因だった。2004年の分配ドラフトで楽天へ移籍。05年のシーズンを持って引退。現在は楽天のコーチとして後進の指導にあたっている。
近鉄バファローズ時代の成績
■近鉄在籍期間:13年(1992〜2004) 在籍率100%
■近鉄時代通算成績:
286試合登板
83勝101敗9S(勝利数歴代7位)
防御率4.26
投球回数1474(歴代7位)
奪三振1094(歴代4位)
※在籍率・・・プロ入団から2004年の近鉄消滅までの近鉄在籍期間の割合。